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セクター1/1コーナー侵入時を比較しています。メーター左側の加速度計で下のドライバーはすでに−Gにメーターが振れ初めている事が分かります。セクターごとの進入スピードや脱出速度・前後のセクターとのつながり具合を比較してそれぞれどこが早くて・どこが苦手なのか?また次回走行の課題などが見つかります。









車両データ ’97クーパーエンジンノーマル・V−PROフル制御・ST77クロスギヤ・最高出力70馬力
                                          
当日ベストタイム  2’44”28
セクターベストタイム
           S1     S2     S3    S4     S5     S6     S7     S8      仮想ベスト
           
18.53   24.58   9.56   27.33   21.10   25.17   15.68   20.82    2’42”77
ドラーバー1    18.55   24.69                            15.68           2’42”92
ドライバー2                 9.69   27.34   21.12   25.22          21.14     2’43”30

ドライバー1 実ベストラップ 2’45”26    −    仮想ベストラップ 2’42”92    =  2”34差
ドライバー2 実ベストラップ 2’44”28    −    仮想ベストラップ 2’43”30    =  0”98差
 


上記数値は8個のセクターベストから仮想ベストタイムを算出した仮想ベストタイムです。ドライバーが変われば当然この数値も変わりますが、データを見る限り2’44”00あたりが当日二人のドライバーの目標数値となります。
ドライバー1は仮想ベストは早いのですが実ベストとの差が大きく、ドライバー2はその差が1秒以内に来ている事が分かります。茂木の場合この差が1秒以内で有ればほぼ合格点、筑波では0.6秒くらいまでに抑えておきたいところで、実際筑波で早いドライバーは仮想ベストと自己ベストの差は0.3秒以内につけてきます。またこのような複数人乗車可能なレースの時に早いドライバーが乗る事で、個人個人のドライビングスキルを向上させる事が出来ます。

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二人のドライバーのベストラップ時の周回を比較しています。コースは8個のセクターに分け個々のベストラップを表示。右下のメーターはスピードと前後の加速度を表示していて、コース上カソールを移動する事でその場所の数値をあらわしています。左下の折れ線グラフはその周回のスピード・前後の加速度・横Gを現しています。減速Gを観測する事でコーナー侵入時の減速開始ポイントやシフトUPポイント・コーナーリング中の失速などを知る事が出来ます。
サーキットを走行する場合、出来る限りデータロガーを装着して車とドライバーのデータを数値化するようにしています。闇雲に走行したタイムのみ総合判断した場合、車が早いのか?遅いのか?又はドライバーに問題が無いのか?等分からず、データを取得する事で後から解析する事が可能だからです。特に耐久レース等で複数のドライバーが乗車する場合は、ほぼ同条件でのデータとなり比較対照がしやすいと言うメリットが有ります。また車の仕様を変更する場合にサーキットごとのスピードレンジをデータ化することで、エンジンやギヤの選定に役立ちます。

何時も使用しているロガーはGPSと加速度計によるもので、走行軌跡を画面上に再現してくれます。センサーを増やす事でかなり詳細なデーターも取得可能ですが、車両間の移設を容易に行うために追加センサーの使用はしていません。

簡易取り付けで測定できるものは・・・タイム・車速・走行ライン・加/減速G・横Gなどでこれだけでもソフト上では十分な解析が可能です。

’08・12・05 MOTEGIアイドラーズ3時間耐久レース ロガーデータ